アジア株 上海株は下落も下値は限定的、不動産不況脱却期待の買い続く 香港4月住宅販売額過去最高

著者:MINKABU PRESS
投稿:2024/05/10 14:20
アジア株 上海株は下落も下値は限定的、不動産不況脱却期待の買い続く 香港4月住宅販売額過去最高

東京時間14:06現在
香港ハンセン指数   18911.35(+373.54 +2.02%)
中国上海総合指数  3147.25(-7.07 -0.22%)
台湾加権指数     20717.38(+156.61 +0.76%)
韓国総合株価指数  2730.97(+18.83 +0.69%)
豪ASX200指数    7761.20(+39.56 +0.51%)
インドSENSEX30種  72755.25(+351.08 +0.48%)

アジア株は上海を除いて上昇、前日のダウ大幅上昇を好感した買いが続いている。中国の不動産不況脱却期待の買いも続いている。

中国政府は北京や成都など大都市で相次いで住宅購入規制を撤廃しており、ほかの地域も追随することが予想される。特に杭州市での規制撤廃は影響が大きいとの声が聞かれる。同市は高額物件が多いほか、アリババなどの大手ハイテク企業の本社があり全土から多くの人材が集まっている。そのため規制撤廃により、さらなる住宅需要の増加が期待される。香港でも不動産過熱抑制策撤廃を受け住宅需要が回復している。4月の新築住宅販売額は統計開始以降最高を記録した。

そのほか、中国当局がストックコネクト(中国本土株式市場と香港株式市場の接続)を通じて購入した香港株の配当課税を免除することを検討しているとの報道も好感されている。

米中関係悪化はやや懸念されている。報道によるとバイデン米政権が中国の電気自動車やバッテリーなど主要分野に対して関税を課す方針で、早ければ来週14日にも詳細を発表するとしている。同報道を受け上海株は下落、為替相場では人民元が対ドルで売られている。もっとも下値では不動産不況脱却期待の買いが入っており下げは限定的。また、あすの中国4月の消費者物価指数と生産者物価指数への警戒感も高まっており、週末を前に積極的な売買は手控えられているもよう。

香港株は大幅続伸。米国の対中関税報道を受け一時上げ幅を縮小する場面が見られたが、すぐに持ち直している。金融や不動産、エネルギー、素材、医療品など幅広い銘柄が上昇している。株配当課税免除で株取引が活発化するとの期待から香港取引所は6%超高となっている。

来週はアリババ、テンセントホールディングス、JDドットコム、美団、バイドゥといった中国ハイテク大手企業の決算が予定されている。

このニュースはみんかぶ(FX/為替)から転載しています。

配信元: みんかぶ(FX/為替)